てきとうマンガテク「トーン作業手順」
日本のマンガの特徴として「スクリーントーン」がありますね
アメコミのようなフルカラーはすごい手間と時間がかかりますが
2色(白&黒)で表現して良いモノクロ漫画はラクでありがたいです
しかしトーンをどう貼ると良いのか・・チョッとした手順を説明します
例題
このてきとうな車庫にトーンを貼ってみます
背景のトーンを貼る際、一番気をつけるのは
「いつ?・どこを見せる?」です
今回は「昼」で車庫内の「バイク」を見せる処理です
・・と言っても、いかにも面倒そうな背景、どこから手をつけていいのか・・?
1・広い所
まず広い面積に貼ります、今回は2・かげも一緒に貼りましょう
まず「昼」なので光源の向きを決めます
ピンクのところは「クイックマスク」、トーンが貼られる選択範囲です
影になる所にグレーが塗られました、最後にトーン化するので貼られたのと同じ意味です
メインの車庫は20%のグラデーションでケズりも入れます
お隣さんはどうでもいいので10%のアミをベタ貼りで「埋め」ます
この時点ではバイクや細かい箇所も気にせず一緒に貼ってオッケーです
3・定番&アクセント
広いところにトーンが貼られるとイメージが掴めるので
次は「定番」と「アクセント」を貼ります
「定番」とは人物の服とか色が決まっているところ
今回は屋根に砂目です
「アクセント」・・
アシスタントを始めた頃よく言われたのが「メリハリをつけろ」でした
メリハリってなんやねん・・と思いましたが、ズバリ明暗です
濃いところは濃く、明るい所は白
モノクロの漫画では濃淡で強調する、コレが「メリハリ」です
今回は車庫内を目立たせたいので一段階濃い影を重ねます
あと、こういう細かい所に影をおとしたり、色をつけるとアクセントになります
最後にバイクを仕上げてトーン化すると完成です!
ぶっちゃけ
背景なんて読者は流し見なのでテキトーでもダイジョーブです
今回はバイクだけキチンと貼れてればオッケーです
今回は昼処理でしたが「夜」でも「人物」でも同様です
目立たせたい所だけ気合を入れる!
人物の影の場合はお乳やふとももをガンバります
まとめ
まず広いところに貼って様子を見る・・とかは実は贅沢な事で
実物のスクリーントーンでやってるといくらあっても足りません
PCでトーンを貼れる現在だから許される手順とも言えます